ブログ<原典からの出発>(<心のテープ>改め since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

Entries

「ろくぢ」と「心のつながり」

「世界一れつろくぢに踏み均す」と、教祖を通して宣言された神意は、今も厳然として働いている。
 チュニジアに始まってエジプト、リビアへ飛び火した民衆によるデモの勢いは、もはや消すことはできそうもない。民衆の目覚めによる「谷底」からの胎動は、「高山」の武力を以てしても止めようはないだろう。
 表現を変えれば、独裁政権、すなわち権威と利益を独占する階層的秩序の崩壊が迫っている。願わくは、なるべく犠牲が少ないことを祈るばかりである。
 かつて古代の中国には、名君によって統治された時代があった。おそらく「名君」とは、人を差別しない「ろくぢ」な世の中をつくった独裁者であったに違いない。しかし、「権力は腐敗する」ことも否定できない。

 結論を申せば、「ろくぢ」でない社会や人間関係には「心のつながり」は生まれないし、真の連帯や「陽気づくめ」の境地は体験できない。「おさしづ」(明治30.12.11)にある通り、「みんな勇ましてこそ、真の陽気という」からであり、「めんめん勝手の陽気は、生涯通れると思たら違う」のだ。
 これは私の少年時代の原体験からも実証できる。あの戦争末期の食糧難の時代、12~3歳の中学1年生から2年生までの2年間、私は寮で集団生活を体験した。それは、いわば社会の縮図であった。
 例えば極度に食料が不足している集団生活の中で、寮生の一人に親元から送られてきた小包の中に3個のパンが入っていたとする。最初、彼は同室の仲間に隠れて、夜中ふとんの中にもぐってパンを1個ひそかに食べる。その行為が監督に見つかると、大目玉を食うことは知っている。集団生活の中では「独り占めは厳禁」のルールがあるからだ。その絶対的なルールがなければ集団の秩序は保てないのだ。

 その後、さすがに良心の咎めから孤独を感じた彼は、2つ目のパンを仲良しの仲間だけに分配して一緒に食べることになる。その場合、仲間に入れないで排除した同室生との「心のつながり」はない。
 最後に3つ目のパンは、同室の仲間全部にほんの少しずつ平等に分配して、ストーブを囲んでみんな一緒に食べるようになる。その時、みんな同じように空腹を抱えながら僅かな食料を分け合っているという連帯感が生まれてくる。同じ苦難に耐えている連帯感こそは、独り占めでは感じることのできない満足感となり、初めて体験する悦びとなる。──これは単なる空想ではなく、私自身の中学生時代の原体験なのだ。
 ただ、これは同室の仲間だけの「心のつながり」だから、部屋の違う他の寮生との間とのつながりは得られない。寮生活は社会の縮図と考えることができる。
 
 日本の現状は今、心のつながりを失った無縁社会と呼ばれている。結論すれば、「高低・上下・差別」のある「ろくぢ」でない人間関係には、真の「心のつながり」はあり得ない。ここで高低とか上下という意味は、本人の意思や努力では変えようのない先天的な、あるいは社会的な格差を意味している。
 しかし、無縁状態に陥った者同士が連帯して、同じ境遇を分かち合い、共に忍耐することができれば、心のつながりを回復することができるはずである。その場合、同じ不幸な境遇にある者が共同生活できる環境ができれば救われることは間違いない。いくら一人だけ十分に食料やお金を与えられても、決して心の満足やつながりは得られないだろう。

 社会全体が「ろくぢ」にならなければ、本当に平和な陽気づくめの社会とは言えないだろう。
 神の働きをあらわす火水風だけは無限に循環しているが、他の自然環境の物質は有限である。その有限な原料を「ろくぢ」に分け合うことを、全人類の親なる神は望まれている。「同じ魂」を分け与えられた子ども同士が互いにいがみ合い、物を奪い合う姿に満足されるはずはない。
 全世界が一れつ兄弟姉妹の心になって「ろくぢに踏み均される」未来はいつ到来するのか。それは未知であるが、民衆の目覚めとともに、その方向に導かれてゆくことだけは確かだと思われる。

 さきほどネットで検索したサイトの情報では、いま北アフリカで起こっている独裁政権と民衆の対決の混乱による原油価格の高騰は、大手石油メジャーの陰謀によって、すでに半年前から計画されたものである、という。したがって、おそらく原油価格は1バーレル150ドルから200ドルまで上昇すると予測している。
 たしかにリビア東部は油田地帯であり、すでに石油会社が作業を停止し、原油の値上がりを待っているかのようにも思える。が、そうした一部の特権階級の物質的一時的な利害得失を超えた次元から、アンバランスな世界の階層的秩序が崩壊する刻限が迫っていると信じたい。
関連記事
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

植田義弘

Author:植田義弘
今年(2016)8月4日に朝日新聞の取材を受けて記事と共に掲載された近影です。記事については8/15更新のブログを参照してください。今年84歳にしては若く見えるでしょう?

『天の言葉』ダウンロード無料

『原典を元とする理の研究』から教義の基本となる序章と第一章を抜粋してまとめたpdfファイル(37頁分)を無料提供します。

ダウンロードを希望される方は下記アドレス宛にメールくだされば、折返し添付ファイルを返信します。genten505@gmail.com

ブロマガ<原典からの出発>

紹介文:このたび特定の読者のために電子書籍およびPDFファイル等を提供する企画を進めています。いずれも原典を元とする非公開の資料ばかりです。
今後の文書活動資金に役立てるため有料としますが、ご理解ご協力の程よろしくお願いします。

ブロマガ記事一覧

購入したコンテンツは、期限なしに閲覧いただけます。

(購読手続きは FC2 に無料登録して購読ご希望の資料ごとにメールアドレスとパスワードを記入するだけで個人情報は不要です)

FC2カウンター

最新更新した記事

アルバム