ブログ<原典からの出発>(since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

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平穏な死を望む=平穏会の趣意について

 私は丸6年前から戦争体験の証言を語りつぐために、男女を問わず今も生存している高齢者を取材してきた。それは戦後60年目に当たる平成17年の前年に思い立ち、現在までに98歳から70歳まで100名を超える「戦争を語りつぐ証言集」をネットで公開している。戦後65年目に当たる今年、原爆の日前後の10日間で、上記のサイトには3000人超のアクセスがあり、延べアクセス数は17万5千人超になっている。

 戦争中の死者310万人のうち凡そ9割は最後の1年に死亡したといわれる。しかも、その膨大な数の死者のすべては「自然で平穏な」どころではなく、戦場での戦死、餓死、爆死、国内では空襲による焼死、爆弾死、原爆の被爆死など異常な死であった。
 まさに戦争中は、いかに死ぬかを日常的に意識していた。国から死を強制され、死と隣り合わせの日々であった。信じ難いことだが、終戦直後の昭和21年の男性の平均寿命は24歳であったという。すべての健康な若者や中年男性の大半は戦場へ駆り出され、軍部権力から理不尽な死を強制されたのであった。
 
 そうした戦時中の異常な死の反動として、戦後は生死の様相が逆転した。いかに死なないで、いかに長く命を延ばすかが目的となった。その結果、平均寿命は驚くほど延長したが、やはり自然で平穏な人生の幕を閉じているとは言えない。病院のベッドの上で死を迎える8割の患者の多くは、ガンか脳血管障害か心臓病が多く、中には長寿に恵まれている人でも、人工の医療機器のチューブに繋がれてスパゲッティ症候群になっている。
 即物的に言えば、国民医療費30数兆円、延命治療に一人100万円、健康保険の赤字と家族の負担が代償になっている。黒字が増えるのは医療法人と製薬会社、医療機器メーカーだけではないか。
 
 まさに生きたくても強制的に死を選ぶほかになかった戦争中とは逆に、死にたくでもムリに生かされて、死ぬに死ねない状態といえる。折角平均寿命が延びたとはいえ、自然で平穏な死を迎えるためには一人ひとりの自覚と準備が必要になっている。
 いかに長生きしても、寿命は限られている。そのとき、見事な死に方をしなければ長生きした価値がない。そうした理由から、平穏な死を望む「平穏会」の設立を提案したい。ご理解とご支援を切に願い上げる次第。
 ご参考までに、以下「趣意書」(原案)をコピーしてお目にかけたい。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

       平穏な死を望む「平穏会」趣意書(文案)

 寿命を自分の意思や権利で決めることはできません。私たちは、生死はすべて神の守護と信じる上から、神の意思に委ねて自然のままに平穏な死を望む者同志が大同団結する目的で本会を設立することになりました。
 
 長寿による老衰あるいは事故・疾病のため人生の終末を迎えるとき、延命治療を実施するか否かを選択するのは、人それぞれの自由であります。しかし前世紀までのわが国では、がんの告知をはじめ主治医の説明は不十分で、患者は一方的に医師の指示に従う他になかったのです。
 2007年に厚労省から通達された「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」では、明らかに本人または家族の意思を尊重し重視する方向が打ち出されています。周知の通り、延命治療には莫大な医療費が掛かり、本人にとっても医療機器による拷問とさえ言われているのです。
 
 40年前に設立され発展してきた日本尊厳死協会は、先見の明によって偉大な功績を挙げてきました。同協会の理事・顧問には権威ある著名人が並び、いわば上からの啓蒙として、死にかたの選択は個人の意思と人権にあると主張し、尊厳死を法制化する運動を展開されてきました。
 はじめに述べた通り、私たちの立場は、人生の始めと終りにあたる生と死を、創造主の親心にお任せする決意が出発点となっています。いかなる医療技術を以てしても、憲法に保障されている信教の自由を侵し、天与の寿命を人工的に延長することを、私たちは容認できません。
 但し、生まれ替わりや霊魂の存在を信じるかどうか、特定の宗教に帰依するかどうかは、個人の自由な判断にお任せします。

 以上の信念に基づいて、私たちはボランティア市民運動として、「平穏な死を望む」同志を募る署名運動として本会の発展を図り、公益社団法人設立の準備を進めたいと決意しています。
 種々様々な生命保険は、生命という名は付いていますが、その目的は死後の家族を対象とした経済的保障にあります。一方「平穏な死を望む」本会は、生死のはざまでの精神的・肉体的な保障を目的としています。しかも病気や不慮の死を予想した準備ではなく、天寿を全うして最後まで心身ともに自然で平穏な死を迎えるための準備なのです。
 
 しかし、あなたの望みを家族や知友に口で話すだけでは、いざという時に何の役にも立ちません。外国で普及しているリビング・ウィル(命の遺言)と同じ意味で「平穏な死を望む表明書」に署名・捺印することが是非とも必要なのです。
 本会の趣意に賛同される方は、別紙「平穏な死を望む表明書」の内容を熟読の上、入会の手続きを踏んで署名・捺印された「表明書」を登録・保管されることを心からお勧めいたします。
     平成22年10月26日
                     平穏な死を望む 平穏会
                  (事務局の住所およびTEL・FAXは未定)   

(注記)8/19付で文面の一部を訂正していますので、ご了承ください。
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