ブログ<原典からの出発>(<心のテープ>改め since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

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免疫力と自律神経

 とつぜん医学用語を使って何事かと不審に思われるかもしれないが、「医者薬は修理肥」という意味でおつき合い願いたい。じつは最近はじめて知ったのだが、阿保徹(あぼ・てつ)という名の医学者が出版界で人気を博している。Amazonで検索してみると、多数の著書がズラッと並んで出ている。どれもこれもタイトルに「免疫」という専門用語がついているが、決して専門書というわけではなく、免疫学の分野で著者が自ら発見した理論をもとに分かりやすく病気と健康について解説した啓蒙書が次々と出版されている。中には手軽な各種の文庫本も多い。
 Amazonサイト検索=阿保 徹(リンク)

 著者の略歴を2012年刊のPHP文庫『免疫力が上がる生活 下がる生活』の奥付で確かめると、<1947年、青森県生まれ。東北大学医学部卒業。新潟大学大学院教授。専門は免疫学。米国アラバマ大学留学。(中略)96年には白血球の自律神経支配のメカニズムを解明するなど、免疫学の世界的権威として知られる>とあり、主な著書が紹介されている。

 その数多くの著書の中で上記の文庫本のプロローグ「免疫の中心は白血球」には次のように解説されている。
<免疫とは簡単に言えば、体の中に、病気の菌などが入り込んだときに、それが発症する前に捕まえて外に放り出してしまう力です。また、自分の体の中で異常、例えばガン細胞などが発生したときに、それを取り除く働きをしています。
 つまり、免疫とは、私たちの体を守るための防御システムです。その中心的な役割を担うのが血液中の白血球です。(中略)
「免疫」と言うと、ハシカなどのように、一度かかると「免疫ができて二度とかからない」というときに使ったりします。その「免疫」とは、ウィルスの情報を記憶しておいて、そのウィルスが再び入り込んだときには、素早く処理する仕組みで、これは免疫システムの中の「獲得免疫」によるものです。その働きはリンパ球が担っています。本書で、免疫と言っているのは、獲得免疫だけでなく、私たちの体を守る防御システムすべてのことです。>

 続いて血液の成分についての詳しい解説は省略することにして、進化の最先端にある人体では、単細胞生物(アメーバ等)と違って、腸管や筋肉、皮膚など特殊化した体内細胞は体を守る働きを失い、その弱点ををカバーするために進化したのが白血球であるという。
 白血球からは最初に異常細胞を処理するマクロファージができ、脊椎動物になって顆粒球とリンパ球に分化する。リンパ球はマクロファージからの指令で数千倍にも増えて異物を処理するときに炎症や鼻水や膿ができる。この時に一部のリンパ球が異物を記憶して再び同じ抗原が侵入した時に素早く増殖して処理するのが獲得免疫にほかならない。

 じつは、ここまではすでに免疫学の基本として知られていたのだが、安保教授の発見というのは、この体内の免疫機能が外から侵入したバイキンだけではなく、体内の自律神経系とも密接な関係をもつ、という理論にある。つまり交感(興奮・緊張)と副交感(安静・抑制)の背反する自律神経系と密接な関係があり、そのアンバランスが体内の異常に対処する免疫の働きを低下させる原因になることを発見したのであった。それまで体内の自己免疫メカニズムはほとんど知られていなかった。そのために既成の医学常識に反する安保理論は現在でもほとんど無視されるか否定されている状態にある。
 安保教授は外部から侵入したバイキンに対する獲得免疫だけではなく、体内の異常細胞や異物に対処する免疫の働きが自律神経系の支配下にあることを発見したのだが、その証拠は医薬界では認められていない。また「免疫力」という用語も公式に認められていない。その理由は、安保理論を裏付ける十分な証拠がなく、抗がん剤はじめ薬剤の投与や手術の有害論を提唱していることにある。さらに医学会の常識に反して、早期検診はかえって精神的不安を増幅するゆえに免疫力を低下させるとして受診しないようにすすめている。その代わりに自律神経のバランスをとって病気を予防するための健康な日常生活のすすめとして、上記の著書の目次に目を通すと、
「日々の手軽な運動が健康生活の基本」
「免疫力を高める食生活の基本」
「心の健康が体の健康を左右する」
「病いは気から」には、科学的根拠がある
等々の項目が並んでいる。

 私自身の体験を通してみると、ちょうど2年前に右頸動脈狭窄症の手術に必要な準備としてカテーテル検査を受けたあと、手術は成功したのだが、その後に多臓器不全の一歩手前で救急車の中で意識不明になったまま入院し、命を取り留めるため緊急人工透析と人工心臓の応急処置を受けた。それは動脈硬化のある高齢者の千人に1人くらいの割合で発生するコレステロール塞栓症のためと後日主治医から告げられた。
「病いの元は心から」と教えられるが、1世紀前の明治時代では、食物に人工添加物が入った食物を口に入れることはなく、自動車で移動することもないので運動不足になることもなかった。したがって現代では、心だけでなく環境にも病いの元があると認めざるを得ない。

 その後、2ヵ月近く重症患者の病室で全く力が抜けて動かなかった手足が動くようになり、歩行器から杖だけで歩けるようになった姿を見て病院のスタッフに驚かれたが、透析治療は週3回から2回になって退院し、その後は約1年ほど週2回3時間ずつの透析に通院していた。
 もしそのまま担当医や透析技師の言うままに任せていたら、今もそのまま透析治療を続ける身になっているに違いないが、半年前に自己責任において週1回の治療に変更を依頼し、さらに2ヵ月前からは月1回の定期検査と服薬だけで透析から離脱している。こと腎臓に関しては、慢性・急性に関わらず悪くなったら二度と回復しないという医学常識を信じない態度が必要となる。
 この自分の経験からみて、医薬や医師の治療に感謝しながらも、無条件に依存することがベストではない。その意味で、安保徹教授の免疫説に関心を抱きながらも、やはり全面的に依存しない態度で受け取りたい。以上、参考までに紹介したので、善きように受け取ってくださることを願っている。
(注 記)
 米国をはじめ日本でも盛んに研究・実験を進められているガン免疫療法は、獲得免疫の一種として人工的に抗体を作り、その免疫機能を利用してガン細胞を排除しようとする療法と推測されるので、安保教授による自然免疫力向上とは似て非なる方法と考えられる。確かな事実はシロウトの私には判断できないことをお断りしておきます。
 
 
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