ブログ<原典からの出発>(<心のテープ>改め since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

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金融大戦争(昔は武力、今は金力の戦い)の終局は?

 最近めずらしく金融関係の本を通読した。著者は金融界で過去38年にわたり活躍したプロであり、2007年のリーマンショックによる金融大混乱の予測を的中させたこともある。
 しかし、その後ハイパーインフレが起こる予測は ズレて、水面下では金融による第三次世界大戦が続いてきた。武器ではなく膨大な量的緩和やゼロ金利政策によって国債の数字が武器となる戦争だから目に見えず気づかれないまま危機的な事態は進行しているという。ニクソンショック以来、金本位制から信用本位に変わった金融制度は、2009年以降は世界的な金融コントロールの下で株価を高騰させ国債を拡大させてきた。それは実態のない数字だけの虚構のシステムともいえる。しかも単に株式投資の予測ではなく、歴史のサイクル論を基に文明の大転換期にさしかかっていることを多角的にわかりやすく解き明かしている。書名は金融大地震とインフレの大津波=未来予測への挑戦Ⅱ」(本間 裕・著)で、3・11大震災を連想するほど強烈な警告を発する意図があるに違いない。

 1995年から2010年は日本および世界の「神話が崩壊した時代」であったという。その間に「銀行の不倒神話」や「終身雇用神話」「安全神話」などが完全に崩壊したが、未だに生きている神話が一つだけある。それは「日本人の預金神話」であり、預金さえあればどんな事態になっても安全と信じ切っている。
 その他にも過去に執筆したコラム(日本証券新聞連載)をもとにさまざまな角度から分析されている。たとえば現代は明治維新前の状況と類似しているとして、大きな役割を果たした勝海舟が発言した「日本の四殺」について解説したコラムは以前にも紹介した通り「欲を以て身を殺し、貨財を以て子孫を殺す。政治を以て民を殺し、学術を以て天下を殺す」というものだが、この言葉は戦後の日本経済を象徴するとともに、現状を的確に表している。

 さらに中国やギリシャの古代から日本の戦国時代や明治維新に至るスパンで歴史的事実とサイクル論が展開されている。歴史には800年、400年、60年などいろいろなサイクルがあることを史実から論証されている。
 例えば1467年の応仁の乱から約400年後の1868年に明治維新が起きている。16世紀末の戦国時代の日本では、小田信長、豊臣秀吉、徳川家康が権力を掌握した。中でも信長が1571年に比叡山延暦寺の焼打ちした前代未聞の事件から400年後の1971年には、それまでの常識に反するニクソンショックによって金と紙幣の交換(金本位制)が断絶され、金融の混乱をきっかけとして戦国時代が始まり、マネーの規模が想像を絶するほど膨張し、天文学的な数字の国債や金融商品がグローバルに出廻っている。そして戦国時代の英雄に比するビジネスの英雄が出現している。そのトップがビル・ゲイツ氏といえる。家康が天下を取った大坂の陣(1615年)から今年2015年までは、やはり400年に当たる。昔は兵器を使って武力による領地の奪い合いだったが、今はスーパーコンピュータでマネーを奪い合う時代になっている。

 結論として、著者は現在の政策を「亡国の金融制度」と結論している。戦後日本の経済発展を支えるために原発と国債が二つの役割を果たしてきた。その一つ、原発の安全神話は4年前に崩壊したが、国債の安全神話が崩壊する危機も間近に迫っていると予測している。それは銀行通帳の「預金神話」が崩壊する瞬間であると同時に「お金が神様」になった時代の終焉であり、新しい精神的な価値観が生まれる出発点でもあると期待されている。
 著者のグローバルな予測が正しいかどうかは、ここ数年、いな今年末か来年のうちにも実証されるに違いない。
 
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今年(2016)8月4日に朝日新聞の取材を受けて記事と共に掲載された近影です。記事については8/15更新のブログを参照してください。今年84歳にしては若く見えるでしょう?

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