ブログ<原典からの出発>(<心のテープ>改め since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

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『元初まりの話』と民主主義

 むかし明治・大正の頃「泥海古記」または「神之古記」等と表記された教祖の側近者たちによる手記が残されている。二代真柱の著書『こふきの研究』によれば、明治14年に記された12種類、明治16年本が8種類、明治17~20年にかけて12種類、あわせて32種類の手記が列挙されている。
 教祖は明治10年代になって、側なる者に「こふきを作れ」と指示されたため作成されたことは間違いないが、最終的には「これでよし」とは認められなかったという。
「おふでさき」には教祖ご自身の筆で「こふき」としるされ、その大略を歌に示されているので、漢字で表記すれば「古記」か「口記」かは微妙なところで、筆にしるされているからには「口記」と断定することもできないだろう。10億年にさかのぼる泥海での元初まりの話だから「泥海古記」と呼んでもいいと私は思うのだが。
(3/19 追記 こふき=講義の説)
「こふき」の語源について加地伸行(大阪大学教授)は「中国思想からみた元の理」の中で別の解釈を提示している。すなわち、明治前後の日本の民衆の間に普及していた「心学道話」の講義に対する「にほん」の講義(こふき)の意味ではないかと。その根拠として、教祖は心学に関心や知識があったことは次の「おふでさき」にしるされている通りであると。
 いまゝでもしんがくこふきあるけれど
 もとをしりたるものハないぞや    三号ー69

 戦後は「こふき」の概略を「元の理」として「天理教教典」第三章にまとめられている。「理」という言葉はさまざまな分野で熟語として使われている。例えば物理学、生理学、心理学等々、それぞれの分野の内部だけで通用する意味をもつ。それに対して「元の理」は、自然・生命・心などあらゆる分野を包含する根本の「理」を表している。もちろん、そんな「理」があることは学問的には認められていない。

 それはともかく、上田嘉成著『元初まりの話』と題する68頁の小冊子(定価110円)が道友社から出版されていて、2008年に15刷を重ねている。故・上田嘉成本部員は史料集成部の責任者であり、教義学の権威であった。上田ナライト様の子孫であり、現・表統領の父上でもある。
 最近、私はたまたま必要があって同書を読み返したのだが、じつに簡潔に「元の理」の要点がまとめられている。「元の理」に関心のある方には一読再読をおすすめしたいのだが、今日はその内容の一点だけを紹介したい。と同時に、これほど明確に記された教義解釈に反する情況が教内に遍在していることに不思議を感じない現実こそ不思議そのものと言うほかはない。

 上掲書60頁に次のような記述がある。(カッコ内は筆者注記)
「(おふでさき)第六号84番に「たんぢやい」(談じ合い)とあります。親神様は、うをや、うなぎからかめやら、そういうものを寄せてでも、チャンと談じ合いをしてくださる。これがお道の心です。これは世間の言葉で言うと、民主主義という言葉になるのでしょう。民主主義というのは、この思召にかのう(適う)ている。・・・」
(注)ないせかいはぢめかけるハむつかしい  六ー82
   なんとどふぐをみたすもよふを
   みすませばなかにどぢよもうをみいも  六ー83
   ほかなるものもみへてあるなり
   そのものをみなひきよせてたんぢやい  六ー84
   にんけんしゆごはぢめかけたら
 これほどはっきりしるされているにもかかわらず、教内のあらゆる組織制度に民主主義的なシステムが完全に欠如している。にもかかわらず、神意に反する現状を誰も不思議に思わないのが不思議と言わざるを得ないのである。

 民主主義はもともと政治的なシステムだから、その運用の過程で利害打算やホコリまみれに歪められる可能性を含んでいることは間違いない。だからこそ、利害得失を目的としない宗教組織内で運用されるならば、最も有効なシステムとして成果を達成できるに違いない。
 かつて権力を奪取するためには民衆を戦場に駆り立てて武器で殺し合いして勝敗を決めた。ところが現代の日本では、少なくとも選挙の投票用紙1枚に記された候補者名の数で暴力を使わずに政治権力の移譲が行なわれ、明治以前の時代には考えられなかったことが実現している。(そのぶん国民1人ひとりの選択に責任がある)

 とすれば、少なくとも教団内でも「談じ合い」の前提として、立場のいかんを問わず自由平等に個人の意見を提出できる投票箱か、意見を受信するメールアドレスを設定するのが当然であろう。明治以前の幕藩体制の時代でも、将軍や主君に直言した家老があり、「目安箱」を置いた名君がいたくらいだから。
 目を教外に向けると、現実に発展している企業では例外なく、顧客の批判にお礼を言って受け入れ、社内では社員の立場持場に関係なく積極的に提言を募って改革を進めている実態が知られている。教外でこそ「談じ合い」の精神は生かされているのが実情なのだ。
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(追記)
政治・経済などの時事問題については
<戦争を語りつぐ証言ブログ>を参照して下さい。
(最近の更新記事)
*3・11から丸2年
*バトラー将軍の著書『戦争は いかがわしい商売だ』 その他
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Comment

お世話になりました 

お騒がせして申し訳ありませんでした。
あちこちクリックしていますと、何かの設定が良くなかったようで、
自然と改善されました。
本当にありがとうございました。
  • posted by てんりっち・天理時代の到来 
  • URL 
  • 2013.03/24 21:55分 
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No title 

お返事ありがとうございます。
私のPCに何か問題があるのかも知れません。
今は、<心のテープ>さんの記事も私のPCからでは、
全文を読むことができなくなりました。
  • posted by てんりっち・天理時代の到来 
  • URL 
  • 2013.03/24 16:38分 
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てんりっち さんの質問について 

ご質問の件ですが。コメントを送信して下さったということは、このブログにアクセスされているわけでしょう。
それと「ブログ村に参加した」と言われる意味がもう一つ理解できません。
「記事のアップ」とはコメントの記事のことか、それともブログ記事のことでしょうか。
私は最低限の知識しかないので、読者の中でおわかりの方があれば回答をしてあげて下さいませんか。
念のため、このサイトに直接アクセスするためのURLを記しておきます。
  • posted by みさと 
  • URL 
  • 2013.03/23 22:30分 
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教えていただけませんでしょうか 

記事に関係なくて申し訳ありませんが、PC操作を教えていただけませんでしょうか。
実は、最近このブログ村に参加したのですが、記事のアップが上手くできません。何が問題なのか 教えていただけませんでしょうか。
  • posted by てんりっち・天理時代の到来 
  • URL 
  • 2013.03/23 20:49分 
  • [Edit]
  • [Res]

No title 

初めまして、
最近、このブログ村を知りました。
皆様方の記事を楽しく読ませていただいています。
  • posted by てんりっち 
  • URL 
  • 2013.03/19 09:37分 
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植田義弘

Author:植田義弘
今年(2016)8月4日に朝日新聞の取材を受けて記事と共に掲載された近影です。記事については8/15更新のブログを参照してください。今年84歳にしては若く見えるでしょう?

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