ブログ<原典からの出発>(<心のテープ>改め since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

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広島平和祈念式典からの連想

 6日朝、NHKテレビで67回目の式典を視聴した。終戦の年(昭和20年)だけで14万人の原爆による死者を数え、今も癌を発症しながら放射能との戦いが続いているという。今年死亡した被爆者は5729人、戦後から現在までの死者は合計28万人余となる。外国からの各種代表も71カ国に上った。

 一方、3・11以後、今も16万人以上が避難生活を続けている福島原発事故の被災者の人々がいる。政府は今後の津波でメルトダウンは起きないという前提で原発再稼働を決めたが、その大飯原発の下にも活断層がある可能性が強く、再調査を始めるとか、順序が逆さまではないのか。
 広島被爆者団体協議会の坪井会長は、式典が終わった後、野田首相と面会して、核兵器だけでなく原発も0にするべしと訴えるとか。原発から8キロの位置にある浪江町の馬場町長の姿も式場に見受けられた。

 松井広島市長の平和宣言は、具体的な被曝の実態から始まって、黒い雨による放射能被害に触れ、自然災害を伴う未曾有の大惨事になる原発事故と広島の被曝は重なると明言した。
 今や世界各国で「平和都市宣言」に署名した5300の都市には10億人の市民が名を連ねている。来年は「平和市長会議」が広島市で開催される。「核と人類は共存できない」故に一刻も早く暮らしと安全を守るエネルギー政策を打ち出し、リーダーシップを発揮することを政府に要望した。
 その後、こども代表として2人の小学6年生が「平和への誓い」を、ほとんど暗唱して見事に朗読した。続いて野田首相の「あいさつ」は、一度も顔を上げず、原稿から目を離さずに音読するばかりであった。終わりに3・11の大震災原発事故にも触れたが、インパクトは感じられなかった。

 たまたま前日の5日、奈良県葛城市で開催された「戦争体験を聞く会」に取材をかねて参加した。今年で5回目、過去2回も取材してHPに記録を公開している。今年の語り部はいずれも昭和1ケタの3名の方で、旧満州の大連、東京都心と山口、長崎市内と、それぞれ体験した土地は異なっていた。
 中でも小学生のとき長崎で被曝したOさんは、自分が被爆者であることを6日の発表当日まで、妻子をはじめ第三者に一度も話したことはないと告白した。その理由は、軽々しく現場の実情を語ることが死者への冒涜になるのではないかという思いと、自分が被爆者の差別を恐れたためと正直に告白された。その日、はじめて口にされた被曝現場の生々しい惨状は、まさに生き地獄としか表現できない。
 と同時に、被爆者本人にとって、一瞬にして都市の建物と数万の人間を破壊し尽くした原爆を投下したアメリカの非情な戦略に、今も怒りをあらわにせずにいられない思いは当然であろう。  
 しかし一方、広島・長崎から離れた土地に住む日本人にとっては、原爆投下によって戦争が早く終わってホッとした思いがあったことも否定できない。
 それまでは、本土決戦の命令下で、それこそ本気で米兵たちを竹槍で突き刺す訓練を強制されていたのだから、原爆が投下されなかったら日本中が沖縄化していたかも知れない。
 はっきり言えるのは、日米双方の政府の犠牲となったのは、何の罪もない一般市民であったことだけは間違いない。

 現実に目を転じると、首相官邸前で始まった再稼働反対デモは回を重ねるごとに広がりつづけ、ついに先週金曜日には国会議事堂を取り囲むまでに拡大している。主催者側の参加人数20万人の発表と、警察の発表1万5000人はあまりにも差があり過ぎて、どちらも信じられない。
 しかし、日本で民衆のデモが実行されたのは安保闘争以来半世紀ぶりといわれる。しかも、デモの参加者は組織的な動員によるのではなく、自主的な意志で個々に参加した人々であるとすれば、未だかつてない動きといえる。

 村田光平・元スイス大使は、早くから事故調の内容を先取りして、四号機が極めて危険な状態にあることを政府首脳に書面で直接に訴え、その内容をネットで公開し続けている。
 その書面の中で村田氏は明確に指摘している。
「総理官邸を囲む大規模なデモに象徴される民意は、大きな国民運動に発展する様相を示しつつあります。海外でも、再稼働が原発事故の及ぼす世界規模の影響への配慮なしに決定されたことに対する非難が強まっております。」と。
 
 にもかかわらず野田首相は、村田氏の誠意あふれる警告を無視して大飯原発の再稼働を決定し、民衆の反発を買いデモの大津波を受けて立ち往生している。
 かつての太平洋戦争において大本営は、100%勝ち目はない事実を知りながら敗戦の事実を隠して戦闘を引き延ばした結果、最後の1年で大半の戦死者と本土空襲や原爆の甚大な被害を招いた。同様に、自然との戦いに敗れた事実を認めずに再稼働に舵を切れば、さらに重大な放射能災害を起こす結果になることを危惧せずにはいられない。
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メルマガ<心のテープ>アーカイブ
No.31~60(2008.2~2008.9)
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Comment

No title 

はたして原発を停止し、計画停電が実行されたとしよう。
今までの生活水準が下がるのを不足せずにいれるのか?
おそらく大多数の人間は耐えられないであろう。

はっきり言って、綺麗事だけなら誰でも言える 。

  • posted by りゅう 
  • URL 
  • 2012.08/11 21:33分 
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  • [Res]

No title 

それでも日本人は、原発の再稼働を選んだ。
一億総ざんげへの道。動き出したら止まらない。
この道は、いつか来た道。ああ、そうだよ、民族の歴史は繰り返す。

意思のあるところに方法はある。(Where there’s a will, there’s a way).
意思のないところに解決法はない。
意思は未来時制の内容であり、日本語には時制がない。
それで、日本人には意思がなく、解決法が見つけられない。
自然鎮火を待つのみか。

耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、もって万世のために太平を開かんと欲す。
不自由を常と思えば不足なし。
座して死を待つか、それとも腹切りするか。
私の父は、玉砕した。何のお役に立てたのかしら。
安らかに眠ってください。過ちは繰り返しますから、、、、

ああしてこうすりゃこうなると、わかっていながらこうなった、、、、、
12歳のメンタリィティには、知恵の深さが見られない。教養がない。
わかっちゃいるけど やめられない。ア、ホレ、スイスイ、、、、

白く塗られた黒いオオカミの足を見破ることは難しい。
だます人は悪い人。だまされる人は善良な人。おとり捜査は難しい。
この調子では、人の命はいくつあっても足りるものではない。
自らは望むことなく危機に陥る習性か。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/
  • posted by noga 
  • URL 
  • 2012.08/06 21:01分 
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Author:植田義弘
今年(2016)8月4日に朝日新聞の取材を受けて記事と共に掲載された近影です。記事については8/15更新のブログを参照してください。今年84歳にしては若く見えるでしょう?

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