ブログ<原典からの出発>(since2009.12.16)

天理市から発信する 教内外の情報満載のブログです。 10年前から開設しているHP<天理と刻限>の姉妹版として、 原典と現実をむすぶ「理」の情報を提供します。

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(続々)宗教にマネジメントは必要か

 初回に述べたようにドラッカーは、あと1週間で95歳の誕生日を前に2005年 逝去した。遺言というべき対談集『最後の言葉』は、編集者の質問に答える形で構成されている。ここではドラッカーの答えだけをピックアップすることにしたい。「宗教にもマネジメントは必要か」という問いに対する答えは、読者が自分で出して頂きたい。以下はドラッカーが語った最後の言葉の一端を引用したに過ぎない。

「職業としての経営者は、病院や大学、果ては教会まで、あらゆる組織において有効な存在である。20世紀の社会の発展は、職業経営者によってなされてきたといえる」

「経営の目的は成果を得るために、どんな強みを生かして、何をしなければならないのか、そのための業務であり行為である」

「経営の科学は道具に他ならない。つまり、われわれの事業の目的は何か、成果は何か、そのために何を為すべきなのか? 何を目指しているのか、そのために何から手をつけるべきか? そのことを理解することなしに、只の一歩も経営を進めることはできない」

「私は”生まれつきの能力”を信じない。カリスマ性には不快感を持つ。カリスマ経営者が得る高額な報酬ほど恥ずべきものはない。経営は組織の僕(しもべ)である」

「”やりたいこと”より”何を為すべきか”の問いから始めよ。”何をしたいか”ではなく”何をするべきか”を考えて行動しなければならない」

「自分の得手・不得手を熟知せよ」

「株主を優先するのではなく、事業にとって有益か否かを判断せよ」

「経営とは”成果”を求めるもので、”権力”を求めてはならない」

「事業計画を立案し、マーケティングや研究開発に知恵を絞ること、戦略を管理する経営構造の確立が最重要な課題となる。知識労働者をチームとして機能させ、経営トップの目となり耳となり口となる能力が必要」

「階層的な構造を持つ組織では若者に決起する機会を与えない。序列のない平坦な組織はその機会を与える。イノベーションを追求し、新しい価値を生み出すことしか生き残れない」

「日本が直面しているのは危機ではなく、時代の変わり目(移行期)だから、変化に対応する意識改革が大事。年功序列制はノーだが、終身雇用制はイエスと言いたい。何を残し、何を変えていくのか、この舵取りを誤れば、日本社会は時代の変化についていけなくなる。日本の官僚は硬直化したシステムだから、保護主義は変化への拒絶であり、足かせとなる」

「権力ではなくグローバル化した情報によって世界が結びつく時代が到来する。インターネットは地球上の距離をゼロにした。情報技術の分野では、日本はつねに立ち遅れ、外国に追随していて、一度もリーダーになっていない」

「日本は過去に西洋に同化して成功したが、中国・インドの台頭は、西洋の価値に支配されない世界の登場となる。新しい秩序へと向かう混迷した世界の中で、重要な役割を担う国の一つが日本であり、太平洋を挟んでアジアとアメリカを結ぶ橋となるべきだ。そのためには、西洋への過度の依存は危険であると警告したい。西洋中心主義から、西洋と東洋のバランスを上手に取る方向へとシフトしてほしい」(おわり)
 
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マネジメントでいう「顧客」とは 

野球部という組織にとっての「顧客」とは、誰よりも野球部員であったように、教団本部にとっての「顧客」は各教会に違いありません。とすれば、教会がさかんになる成果を挙げるためには、各教会の悩みや本音を調査し、満足と感動を与えるようなマネジメントが必要になる筈です。
それ故、ドラッカーのマネジメント学説によれば、現実に教会が成果を挙げられないのは教団本部のマネジメントに責任があることになり、教会を処分するのは本末転倒か責任転嫁に違いないのです。。
教会にとって信者が「顧客」となる関係は、次の段階で問題となるのです。教会の「顧客」が信者ではなく本部や直属であるとすれば、これほど逆立ちした不合理な組織は、世の中のどこにもないということになるでしょう。
  • posted by みさと 
  • URL 
  • 2012.02/12 19:09分 
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ドラッカーだったら 

ドラッカーの『最後の言葉』は、企業経営だけでなく、教会運営、教団運営にも有効なアドバイスですね。もしドラッカーが真柱か表統領の立場だったら、事情教会はどう扱うのでしょうか。”成果”をあげてないのは確かであり、この先も復興見込みがきわめて困難なので、経営学からすればお話になりません。ドラッカーだったら、思いきって処分するだろうと思いますが、どうなんでしょうか。それと顧客は信者だという点も重要です。いまの天理教は顧客は信者ではなく、本部員や直属教会長になっているように思います。お入込みいただくときはお接待やお包みするもので、もう大変です。ドラッカー理論からしたら、転倒した世界です。現場では矛盾の中で青息吐息です。
  • posted by 末端no教会 
  • URL 
  • 2012.02/12 09:11分 
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植田義弘

Author:植田義弘
今年(2016)8月4日に朝日新聞の取材を受けて記事と共に掲載された近影です。記事については8/15更新のブログを参照してください。今年84歳にしては若く見えるでしょう?

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